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今回は、不動産投資で最もよく使われるキャッチフレーズ、「不労所得」の嘘についてお話しします。
「不労所得」は不動産投資最大の誤解
「不動産投資で不労所得を手に入れよう」「寝ていても家賃が入ってくる」——SNS、YouTube、書籍、セミナーで繰り返し語られるこのフレーズ。
当センターに相談に来られる方の多くが、まさにこの「不労所得」というイメージに惹かれて不動産投資を始めています。
結論から言います。ワンルームマンション投資は「不労所得」どころか「毎月赤字」になるケースが大半です。そして、仮にキャッシュフローがプラスだとしても、「楽」ではまったくありません。
※不動産投資トラブルの全体像は「不動産投資の失敗パターン全12選【2026年完全ガイド】」をご覧ください。
嘘①:「何もしなくても家賃が入ってくる」
管理会社に委託すれば日常的な管理はお任せできます。しかし、以下のことはオーナー自身が判断・対応しなければなりません。
- 入居者が退去したときの原状回復の判断と費用負担
- 次の入居者の家賃設定(下げるか維持するか)
- 設備が壊れたときの修繕判断(給湯器交換15万円等)
- 管理会社の対応が悪い場合の変更検討
- 修繕積立金の値上げへの対応
- 大規模修繕の一時金の負担
- 毎年の確定申告
- サブリース会社からの減額通告への交渉
- 金利上昇時の借り換え検討
- 売却タイミングの判断
これだけのことを処理しながら「不労」と呼べるでしょうか。実態は「少額の副業」に近い労力です。しかもその副業が毎月赤字なら、労力をかけて損をしていることになります。
嘘②:「毎月の家賃収入で生活が楽になる」
新築ワンルームをフルローンで購入した場合の典型的な収支を見てみましょう。
- 家賃収入:月9万円
- ローン返済:月8万3,000円
- 管理費・修繕積立金:月1万5,000円
- 管理委託費:月4,500円
- 固定資産税(月割り):月5,000円
毎月の収支:マイナス1万7,500円
「不労所得」どころか、毎月1万7,500円を自分の給料から持ち出しているのが現実です。年間21万円。5年で105万円。これが「楽して儲かる」の正体です。
→ 「マンション経営で節税は本当にできる?」をご覧ください。
嘘③:「ローンが終われば全額が収入になる」
35年のローンを完済すれば確かにローン返済はなくなります。しかし、その時点で物件は築35年です。
- 家賃は新築時から30〜40%下落している可能性が高い
- 管理費・修繕積立金は値上がりしている
- 設備は全て交換が必要(給湯器・エアコン・水回り等)
- 大規模修繕の負担が重くなっている
- 空室リスクが新築時よりはるかに高い
ローン完済後の手残りは、新築時に想像していた金額の半分以下になることが現実的です。
→ 「不動産投資で老後破産しないために」をご覧ください。
嘘④:「管理会社に任せれば何もしなくていい」
管理会社は万能ではありません。当センターの相談では、管理会社の対応の悪さが原因で収支が悪化しているケースが少なくありません。
- 空室が3ヶ月以上埋まらないのに何の対策もしない
- 入居者からのクレーム対応が遅く、退去に繋がった
- 月次報告がなく、物件の状況がわからない
- 管理委託費が相場より高い
「任せているから大丈夫」と放置していると、いつの間にか損失が膨らんでいることがあります。
嘘⑤:「不動産投資はFIREへの近道」
FIREブーム(Financial Independence, Retire Early)に乗って「不動産投資でFIRE」と謳うYouTubeやSNSが増えていますが、ワンルームマンション1〜2戸で経済的自由を達成することは数学的に不可能です。
仮に家賃月5万円(経費控除後)の物件を10戸持っていても、年間の手残りは600万円。しかし、10戸×2,500万円=2億5,000万円の借入を個人で背負うリスクは途方もなく大きい。1戸でもトラブルが起きれば連鎖的に資金繰りが破綻します。
→ 「ワンルームマンション投資は「やめたほうがいい」のか?」をご覧ください。
本当の「不労所得」とは
投資で「不労所得」に最も近いのは、以下のような方法です。
- インデックス投資(つみたてNISA等):購入後は本当に何もしなくていい。管理不要、確定申告不要
- 高配当株:購入後は配当を受け取るだけ。物件管理の手間ゼロ
- 債券投資:元本の安全性が高く、利息を受け取るだけ
これらと比較すると、不動産投資は手間がかかり、リスクが高く、流動性が低い。「不労所得」と呼ぶには程遠い投資です。
不動産投資のストレスは想像以上
「楽して儲かる」どころか、不動産投資のストレスで眠れなくなる方、うつ症状が出る方もいます。毎月の返済日が近づくと胃が痛くなる、ローン残高を見るのが怖い——こうした精神的な負担は、「不労所得」のイメージとはかけ離れています。
→ 「不動産投資のストレスで眠れない」をご覧ください。
まとめ:「不労所得」に騙されないでください
不動産投資は「不労所得」ではありません。数千万円の借金を背負い、毎月の赤字に耐え、空室や修繕に対応し、確定申告をし、売却タイミングを判断する——れっきとした「事業」です。
「楽して儲かる」投資は存在しません。もしそう言われたら、それはあなたに何かを売りたい人の言葉です。
→ 「不動産投資は「やめとけ」と言われる本当の理由」もあわせてご覧ください。
不動産投資でお悩みの方へ
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